「脱毛」と聞くと、多くの人はエステサロンやクリニックでの光脱毛(IPL脱毛)やレーザー脱毛を思い浮かべることでしょう。いずれも毛のメラニン色素に反応させる技術で毛根の「毛乳頭」という部分を焼き、毛を処理する脱毛方法です。最近は様々なコースや手の届きやすいキャンペーンが豊富で、きちんと通えば「ほぼ」永久脱毛に近い効果を得ることができます。
※電気で毛根を直接焼き切る「ニードル脱毛」以外の脱毛法はすべて厳密には「永久脱毛」ではありません。

 

しかし予約が取り辛い・日焼けした肌や赤みのある肌では施術できない・冷却時間が寒いといったデメリットがあることも事実。また「毛乳頭」が毛と繋がっている「成長期」の毛にしか効果がなく、サロンやクリニックでの脱毛は毛が生えそろうまで数ヶ月待つ必要があります。何よりおよそ200度に達する熱は肌への刺激が強いため、敏感肌の人は施術が難しいでしょう。

 

今回は、肌がデリケートな人でも脱毛できるかもしれない新しいタイプの脱毛技術をご紹介します。

 

蓄熱式脱毛

SHR(スーパー・ヘアー・リムーバル)脱毛とも呼ばれる新しい脱毛方法。毛の生成に携わる毛包の「バルジ領域」と呼ばれる器官に作用させることで”毛の生成を止める”仕組みです。

 

一度に強いエネルギーを照射するのではなく、弱いエネルギーを短い間隔で連続して与えることでじわじわとダメージを与える方式であるため「蓄熱式」と呼ばれています。ほとんど痛みがなく温かさを感じる程度なのでデリケートな部位や肌に優しい脱毛法と言えます。

メリット

1.所要時間が短い!
冷感ジェルを塗って滑らせるように光を当てるため、従来の光脱毛(IPL脱毛)が90分~150分かかるのに対して、蓄熱式全身脱毛1回分の所要時間は30分程度です。冷却時間もありません。毛穴に毛があれば作用するので、毛が「成長初期」~「退毛期」であれば良く、毛が生える周期に影響されにくいのが特徴。およそ2週間~1ヶ月おきで来店できるので、トータルの通院期間も短く済むでしょう。

 

2.デリケートな肌でも脱毛できる!
肌荒れや赤ら顔、ニキビやアトピー、日焼けや色素沈着、刺青のある肌でも脱毛可能な場合が多いとのこと。顔や目の周囲も脱毛できます。体感温度は40~60℃で痛みがほとんどないので、VIOなどのデリケートゾーンのケアにぴったりです。
※極端な日焼け肌だと断られることがあります

 

3.美肌効果がある!
コラーゲンの規則正しい生成が促される波長の光を含むので、毛穴の引き締めや肌荒れの改善といった美肌効果が望めます。

 

4.従来より低価格で受けられる!
施術の所要時間が短くサロンやクリニック側としても回転率が良いため、店舗にもよりますが料金を安くすることが可能だそう。

デメリット

1.脱毛の即効性はない
IPL脱毛やレーザー脱毛のように毛根に作用するわけではないので、今生えている毛が脱毛処理によって抜けることはありません。「次から生えなくしていく」脱毛法なので、「効果を実感しにくい」と言う声も。しかし多くの人が1ヶ月ごとに受けて1年~1年半程度(12~18回の施術)で毛の自己処理が不要になってきます。サロン等での従来脱毛の平均トータル期間は2年5ヵ月というアンケート結果があるので比較的短期間だと言えるでしょう。

 

2.実績が少ない
2016年ごろからサロンで導入され始め、取り扱っている店舗やクリニックもまだ少数。新しい技術であるため、副作用や脱毛効果がどれぐらいの期間保たれるのかなど詳しく分かっていません

 

3.根深い毛は出力を上げないと効果が得られないことがある
毛根が皮膚の奥深いところにある濃い毛や太い毛の場合、作用させる毛包にも光が十分に届かず、なかなか効果が得られないという声が多い様子。
濃い毛や太い毛を処理するためには、照射する光の出力を上げなければならないのですが、蓄熱式脱毛の機器でも出力を上げると痛みが出てきてしまいます。そのため出力を上げて施術ができるクリニックでは、麻酔などで痛みを和らげたり、炎症を抑える薬が処方されることもあります。
男性のヒゲ脱毛では、効果が実感できるまでサポートしているお得なコースのクリニックなどもあるようです。

痛みの少ないその他の脱毛法

HSK脱毛(ハイパースキン脱毛)

蓄熱式脱毛よりも更に痛みの小さい脱毛方法として注目を集めています。メリットとデメリットは蓄熱式脱毛とほぼ同じですが、こちらは「休止期の毛包」に光を照射する「減毛技術」で、なんと3歳から脱毛が可能だそう。

 

休止期は毛穴から毛が抜け落ちていて、次の毛の元が細胞分裂をしている期間。この期間に光を照射することで「発毛因子」の細胞分裂を減退させる仕組みとなっており、3~4週間おきに12~18回受けると、毛の自己処理が不要になる人が多いようです。

 

使用するジェルは冬は温感のもので、ライトの体感温度は36~38℃程度だといいます。脱毛中に寝てしまうお子様もいるのだとか。美顔器などに用いられる波長の光を含むので、シミやくすみ、たるみやシワ解消の効果も期待できます。

SSC脱毛(スムース・スキン・コントロール脱毛)

専用ジェルを塗った後に光を照射する、従来の光脱毛より痛みの少ない脱毛方法です。ジェルに含まれる青い粒は、光に当たると植物由来の制毛成分が溶け出す仕組みで、毛穴に浸透して効果を発揮します。

 

施術後2~3週間後に今生えている毛がポロポロと抜け落ち繰り返し受けることで徐々に毛が細くなっていきます2週間~1ヶ月おきに12~18回受けると、ほぼ完全に毛が生えてこない状態になるとのこと。

 

肌の新陳代謝を促す波長の光と美肌成分配合のジェルの効果で、黒ずみの解消や毛穴の引き締め効果が期待できます。所要時間も全身で約60分と早く、2015年からは常温のジェルを採用するサロンも出てきて、寒さが和らいだと好評だそう。
ただし日焼け肌や地黒な肌、重い皮膚疾患のある肌だと受けることができません。

まとめ

火傷や肌荒れが気になる従来の脱毛方法とは逆に、美肌効果や肌荒れ改善が期待できる新しい脱毛方法は、敏感肌で諦めていた人でも試してみる価値がありそうです。実際に、IPL脱毛やSSC脱毛を断られても、蓄熱式脱毛なら施術を受けられたという人もいます。

 

肌が敏感で不安な人は、初めにジェルのパッチテストをさせてもらったり、試し打ちをしてもらいましょう。また、施術後は家でのケアも大切。保湿と冷却、紫外線対策を徹底することで肌トラブルを防ぐことができます。紫外線量の多い5月~9月は特に気を付けたいですね。

 

メリットとデメリットを吟味して、自分に最適な脱毛を選んでください!